【レポート】はじめるアイデア会議|東京☓天龍村

2月1日(土)、我楽田工房ギャラリーにて都市農村交流をテーマとする「はじめるアイデア会議」が行われました。

約30人ほどが集まりました。

都会に住む者と地方に住む者が集まり、地域資源を元にスキルをかけ合わせながら実現できる「可能性」を考えていくワークショップ。今回かけ合わせていくのはコンビニやスーパーが”ない”、けれど自然と豊かな文化が”ある”長野県天龍村です。

都会と農村をかけ合わせるとどんな可能性が生まれるでしょう???今回はそのイベントの様子をレポートしていきます。

天龍村ってどんな場所?

「アイデア会議」ということで、通常の授業にはない参加者による自己紹介からスタート。参加している方は、WEBエンジニアの方や天龍村への移住を考えている方、大学教授などさまざま。なかには、過去にお茶の名所である天龍村中井侍という地区に住んでいた方もいらしており、思わず自己紹介に熱が入ってしまっていました。

続いてスタッフの自己紹介がされたあと、天龍村役場の内藤さんより天龍村についての説明がなされます。

Google Earthを用いて村へのアクセスを解説

天龍村は都心から約5時間かかる、長野最南端の村。人口は1365人であり高齢化率は驚異の61%、若い人口はとても少なく、小中学生は合計で31人となっています。村の面積のうち94%が山林で、比較的温暖、雪が降ることはあまりないといいます。冬を超えると周辺より早く梅が咲くため、現地では“信州に春をつげる村”と親しまれているそう。ゆずやなす、みそなどの特産品や、伝統的なお祭りなども存在している天龍村。しかし“るるぶ”などの旅行雑誌では、天龍村の部分は紹介がされていません。

紹介がされない、ということは知名度や魅力が少ないということ。「今回のイベントではそれらを解決していくアイデアを得たい」と内藤さん。都市に住む、農村に興味のある人が”天龍村”という素材を使えば、いいアイデアが見つかるはず……。そのため前回までのように説明で終わりではなく、参加者全員で企画を考えていくイベントになった、という旨が説明されました。

都市と農村をかけあわせる

まずはじめに企画を考えている参加者として、東京山の上大学SHOCK部が登壇。企画を発表しました。

SHOCK部による企画説明

イベントの題名は“ナスフェス”。ナスをはじめとした天龍村の特産品を、バーベキューなどで味わいつくそうというものです。SHOCK部は以前のイベントから全長30㎝ほどある天龍村のなす“ていざなす”に強い関心を寄せており、今回の”ナスフェス”企画が誕生しました。

その後は、各テーマごとにテーブルで分かれて企画会議。テーマはそれぞれ“ナスフェス”・“IT”・“健康・教育”と3つが設定されました。企画会議の直前にはファシリテーターの坂井が「天龍村の資源と自身のスキルをかけ合わせれば唯一の企画が出来上がるはず。ぜひ参考にして見てください」とアナウンス。参加者は、自身の持っているスキルと説明や事前に集めた天龍村の資料を基に、興味のある分野に移動、アイデアを話しあっていきます。

3つのテーブルに分かれました

15分ほど会議の末、それぞれのチームでいくつかの企画がうみだされました。天龍村の“無い暮らし”を活かしたサバイバルツアーや、空き家をシェアオフィスとする企画、94%の山林を活かした自然学校など様々なアイデアが登場。ナスフェスをテーマとしたテーブルでは、おおざっぱではありますがタイムスケジュールが組まれ、企画としての骨子が固まっていました。

企画発表の様子

どのグループでも問題になっていたのは移動手段です。それぞれのテーブルからは、トゥクトゥクを走らせる・誰でもタクシーのようなことができるシステムを作る・自転車で移動するなど、3者とも異なった解決法を提案。参加者一人一人のスキルと知識を天龍村の特性と掛け合わせれば独自の企画ができるという、今回の思考方法が見事に現れていました。

内藤さんよりそれぞれの企画に感想をいただいた後は、交流会を開催。各班で発表された企画や参加者同士の興味を深め合っていました。交流会を使って詳細を詰めている企画もあり、天龍村でこれから何が行われるのか、目が離せません。

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