【レポート】市民大学立ち上げ総会議

令和元年8月24日土曜日、神田川にほど近い文京区関口にある我楽田工房で、東京山の上大学の開校を記念するイベント『市民大学立ち上げ総会議』が開かれました。

午前中から夕方まで長丁場となるイベントでしたが、様々な職業や立場の方々が集まり、市民大学とはなんぞや?どんな授業をやるのか?どんな運営をしていくのか?などの説明と、意見交換が行われました。

午前の部|説明&意見交換会

午前中は、立ち上げメンバー3名の挨拶から始まり、続いて授業や運営方針についてスライドで説明を行いました。

【立ち上げメンバー】

  • 横山貴敏(我楽田工房代表)
  • 海田修平(神田川アートブロッサム代表)
  • 今川智広(文京区でまってる!代表)

好きなテーマのゼミを立ち上げよう

山の上大学では、手を上げた先生が授業をする「一般授業」のほか、手を上げた研究員が興味を持つテーマや分野の「ゼミ」を立ち上げ、仲間と討論・研究・発表を行っていくイベントも授業として実施していきます。

一般授業やゼミをつくるとき、重要な役割を持つのが「授業コーディネーター」です。

授業コーディネーターは、先生や研究員と一緒に授業のプログラムを作り、教室となるスペースを繋げて、授業の実施へと導いていきます。

街中がキャンパスになる

山の上大学は特定の教室がありません。
その代わり、まちの商店や企業に協力して頂き、会議室や店舗スペースを教室としてお借りして、授業に使わせて頂く予定です。

街の教室となるスペースをどんどん増やすことで、街中を市民大学のキャンパスにしていきます。

使っていな時間、教室としてシェアする!

意見交換

説明の後は意見交換を行いました。
参加者からは街歩きなど地域性のある授業をやってほしいという意見のほか、食をテーマとしたゼミや授業を作りたいという声もあがりました。
今後、実際にカタチにしていきたいと思います。

午後の部|ゼミ発表会

午後は市民大学の構想の段階で呼びかけた3名の方に、研究テーマを語ってもらい、参加者から意見交換をしました。

話題のウェルビーイングって?

一人目は共同代表である今川智広さんが、『ウェルビーイング』をテーマとするゼミの提案を行いました。

「良きあり方」「よい状態」と訳される『ウェルビーング』。身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、最近ではまちづくり、教育、パートナーシップ、企業経営の現場において注目されています。

SDGs、プラスチックごみ問題!

二人目は、女子高生が、『プラスチックごみ問題』をテーマとするゼミの提案を行いました。

海洋汚染のニュースをきっかけに、世界的にも話題になっているプラスチックごみ問題。市民大学の場で討議したり、この問題に取り組んでいる企業に声をかけて最新の話を聞いてみる授業の場を高校生がつくろうとしています。

さらにペットボトルを削減する案として「量り売りができる自動販売機」などを作ったらどうかというアイデアも提案。それに対して、参加者からはコンビニのアイスコーヒーの容器やストローを捨てるたびに罪悪感があるという話や、専用の水筒を持ち歩いてもいいという前向きな意見などがました。

子育て・福祉問題も!

最後は、大学生が、『引きこもり』をテーマとするゼミの提案を行いました。

提案した大学生は、実際に高校生時代に引きこもりしていた時期があり、家族の支えのもとに克服した経歴の持ち主でした。その経験を生かし、同じように悩んでいる本人や家族に対して、なんらかの貢献ができないだろうか考えています。

更に大学生は、「引きこもり」という過剰に神経質になりがちな言葉の概念を、「笑い」の力でもっと柔らかくできないだろうかと提案。
それに対して、参加者からは引きこもりは子供だけでなく、中年層も問題になっていて、それぞれアプローチが違うという意見や、「笑い」にできるのだろうかという意見がでていました。

江戸川橋からデンマークへ!

最後は特別講演として、江戸川橋からニューヨークへ、そして今はデンマークへ移住した、書アートアーティストCHIAKIさんのトークで締めていただきました。
普段はデンマークで外国人向けに書アートの教室を開いていて、筆を使って文字だけでなくイラストなども楽しむワークショップをやっています。

今後もこうしたパワーあふれる魅力的な方の発信も、積極的にやっていきたいと思います。

市民大学はじまります!

説明会を終えて感じたのは、反響が大きく、当日来れないけど説明を聞きたいという連絡も多く驚いております。

今後は、さっそく市民大学としての「授業づくり」に力を入れていきます。
そのためにも、運営に協力していただけるメンバーも増やしていって、みんなでドキドキ・ワクワクする授業を多く生み出していきたいと思います。

市民大学は、みんなでつくっていく学び場です。
授業づくりに協力して頂ける運営メンバー絶賛募集中です。
皆様からのご連絡、お待ちしております!


ライター『横山貴敏』
東京山の上大学共同代表。
我楽田工房代表。
人と地域をつなぐ地域交流スペース我楽田工房の運営をはじめ、地元の商店や企業を巻き込んだまちづくりプロジェクトをプロデュースしています。

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